Pyongyang Art Studioでイジり放題/やっぱ横文字はアカンわ。

 2006年4月中旬、北京を訪問した私は、躊躇なく宿泊をここに決めた。瑞秀賓館(英語名red house)。このホテル、Pyongyang Art Studioが併設されているのである。「Pyongyang Art Studio」とは何か?北朝鮮を訪問した英国人が持ち帰った芸術品を展示し、販売する空間のことである。このスタジオについてはni-chika同志のブログ(ここのPIKS blogから)2005年10月20日付けに詳しい。

 そういうわけで4月17日のチェックイン時に早速行ってみた。店内にはスタッフも客もおらず、商品はイジり放題だった。Art Studioというだけあって美術品が中心。
  
 「民族と運命」とか「花売る乙女」とか。あと女性兵士とか。いや〜、朝鮮画だなあ。

  
 こんなものも。兵士の胸像に共和国国旗が巻きつけられ、さらにバッグが掛けられている。真ん中は金剛山だと思うがエアコンの上に置かれ、国旗が垂れ下がっている。右端は映画のポスターだと思うが、この店のオーナーは北朝鮮がベスト8入りした1966年のサッカーワールドカップを題材にした映画にかかわっているが、それが関係しているのだろう(これについてもni-chika同志のブログに詳しい)

 店内には筒が置かれていたので、買えばクルクルして入れてくれるのだろうが、私は「国際旅客列車時刻表」と書かれた冊子を買うことにした。ただ国際列車の北朝鮮部分の詳細な時刻がわかるわけでもなく、特に見るべきものはない。それでも60人民元するが。

 絵画類は200ドルから300ドルする(人民元じゃなく米ドル!!)。店番はホテルのフロントにいる中国人(漢族)だ。商品はイジり放題だが(ホントに物理的にイジっちゃダメよ)フロントの中国人は商品知識は何もないらしく、彼らをイジっても面白くもなんともない。でも値切ると予想とおりに「安くできない。」と応戦してくるのは中国人の性か。

 ただ、こういっちゃなんだが、小物はともかくあんなデカい絵をいったい誰が買っていくんだろうという印象が強く、「あれください。」といった時の彼らの驚愕の表情が楽しみではある。

 ところでこの瑞秀賓館、客はほとんどが白人だ。私は三泊したが東洋人は私以外には見かけなかった。またメールで予約可能だが、定型フォームがあるわけではなく、自分で英文を考えなきゃいけない(横文字はどうもアカンわ)。1階ではネットが使え、1時間10元だが早めに切り上げれば5元でご勘弁いただける。

 「Pyongyang Art Studio」のオーナーであるニック・ボナー氏はこのホテルの43号室にオフィスを構え、「koryo tour」として北朝鮮へのツアーを主催している。是非一度話を聞いてみたいと思ってはみたが、それには時間と勇気と英語力が足りなかった(横文字はどうもアカンわ)。

 また、このニコラス・ボナー氏、2006年4月に公開された「ヒョンスンの放課後」という映画の共同プロデューサーとしてここに名前が見える。またこの作品を含む北朝鮮三部作がここで見られる。

 このred house、ある程度夜が遅くなると正面を施錠し、外からピンポンすると中から警備員が開けてくれるシステムになっている。その方が安全上よろしい。すぐ近くにスーパーマーケットもあるし、地下鉄東直門駅にも歩いて行け、北京空港からも2線バスで16元出せばヨい。東直門が近づいてきたら進行方向右側にピザハットが見えるから、そしたら視線を左に移そう。「赤い建物に白い字で「瑞秀賓館 red house」とかかれた建物が見え、ロキロキするはずだ。そしたらもうすぐ東直門。Korean Artがキミを待っている。でもやっぱ横文字はアカンわ。

 
                                       (2006.4.15から3連泊)

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