Your song is my song/北レスはやっぱしオヤジ天国か?
1.心の愛
2004年10月30日、大連平壌館でのK-oyajiの立ち振る舞いは私を戦慄させるに十分であった。K-oyajiは完全に一つの少数民族である。なぜならその行動様式は独特だからだ。食事は精力第一主義、酔うとところ構わず歌い出し踊り出す。人が見ていようが見ていまいが一切関係なし。極めて強い自己主張。K-oyaji軍団はオレがオレがの集合体である。
2004年12月30日、私は中国東北地方の長春市の北レス、「長春妙香山」に向かった。中に入ると以前も応対してくれた同志が「お久しぶりですね。」と言いながら席に案内してくれた。見ると店内には6人組のOyajiどもが。完全にデキあがっている。中国語と朝鮮語の二ヶ国語で話しているところを見ると、朝鮮族のようである。それにしても彼らの話し声はデカい。酔っていることを差し引いてもである。
2.愛がすべて
本日の妙香山は接待員同志が3名。本来は5名いるのだがうち二人が一時帰国中。主に私の相手をしてくれたのは呉同志。8月に訪問した時には新顔だった。「いつからここで働いているの?」と聞くと「五ヶ月経ちました。」という。やはり8月は来たばっかりだったんだな。そしてなんと、まだ10代だそうである。
肉を焼く呉同志。左手に持っているのはカンボジアの北レス記事。私がたまたま持っていたのを見せてあげたのだ。Winkの鈴木早智子に似ていると思うのはオレだけ?イイ笑顔だよな。
向かって右側の金同志も興味深そうに見ている。東南アジアにまで北レスが広がっているということは知らなかったみたい。
K-oyajiどものテンションはいよいよ上がり、ついに彼ら特有のデカい声で歌い始めてしまった。そして接待員同志を呼びつけて「おまえらも早く歌え。」とエラそうに指図を始めた。
3.愛すれど悲し
北レスの魅力の一つに同志達の美しい歌声があるが、エラそうに指図するもんじゃないだろK-oyajiよ。一般的に言うと中国朝鮮族は韓国人を激しく嫌っているのだが、このヘンの行動様式は韓国オヤジと同じだ。よって朝鮮族オヤジもK-oyajiと呼称することとする。
いつもは公演開始時に前説があり、中国語上手コちゃんの同志が中国語でしゃべるのだが、今日はその同志もおらず、いきなりの開始であった。で、驚いたのはなんと接待員同志ではなく店長と思われる年長の女性が歌いだしたことである。歌は「ネナラ=我が国」。
50代と思われるこの女性はバッジをつけていた(手で隠れて見えないが)
呉同志も熱唱。しかしこの後・・・
北レスで中年以上の女性(失礼)の歌を聴くのはこれが初めてだったので最初ちょっと引いてしまったが、歌唱力は素晴らしい。きっと若い頃は呉同志のような歌上手のカワイこちゃんだったんだろう。
4.愛は勝つ
2曲目以降は呉同志の出番。初めて聞くが明るいノリのいい曲である。しかし、ここで異変が。さっき接待員同志をエラそーに呼びつけて「早く歌え」と言っていたK-oyajiが乱入!!呉同志を手で「あっち行けゲラウェー。」と追い払うとマイクを強奪!!勝手に歌い始めたのだ。この酔っ払いK-oyajiメ!!オヤジのダミ声なんぞ聞きたくもなんともないぞ。そもそもさっきは「歌え。」と言っといて自分で歌うってのは論理的に破綻してないかコノヤロー!!だいたいマイクというものは奪い取るものではないぞ!!かつてのラッシャー木村も客の要求があって初めてマイクを握っていただろうコノヤロー!!
結局この日はほんの少ししか呉同志の歌を聞けなかった。呉同志は十分な公演ができなかったことを、自分のせいでもないのに私の席まで来て「ミアナムニダ、ソンニム。=すみませんでしたお客様」と謝るのだった。な、なんて健気な呉同志。K-oyajiも見習えコノヤロー!!
前代未聞!!マイクを強奪、歌うK-oyaji。傍若無人かつ反革命的振る舞い。まさに「君の歌は僕の歌」。エルトン・ジョンも真っ青である。同志達の歌声に酔うはずの時間が一転してオヤジ色に。
今にして思えばこの日は5名いる同志たちが3名しか出勤しておらず、ハナからフルスペック公演するつもりはなかったのかも知れない。次回は5月の連休に是非行って同志達の歌を聞きたいものだが、K-oyajiの妨害はもう願い下げである。
(2004.12.30訪問)