ナゾのヨンプン湖/丹東チンダルレ食堂訪問記
1.朴同志をご存知ですか?
丹東駅前エリアには3軒の北レスが存在する。そのうち高麗賓館食堂から歩いて2分もかからないのがこのチンダルレ食堂である。私は2006年GWに丹東を集中的に調査。このチンダルレ食堂を発見した。
左側の青と白の看板には「平壌料理専門」と書かれているが、黄色地の看板のハングル(チンダルレ食堂と書かれている)がややお粗末なカンジがしないでもない。中国の看板屋さんに発注したら、漢族の担当者が見よう見まねで書いたってことですかね。
5月4日午後の街歩きで発見し、公演が7時からだというので、6時半にはホテルでタクシーを拾ってチンダルレ食堂へ向かった。タクシーの運転手は朝鮮語を解さない漢族だったが、降り際に朝鮮語で「アンニョンハセヨー」とあいさつしてくれた。よく知ってるんだな。
北レスもそれなりの歴史もあり、出店もこれだけ多くなってくると、横のつながりというのもできてくるもんである。どういことかといえば、私が接待員同志達と話をする中で「他の都市の北レスにもよく行くよ。」という話をすると「それでは○○市の○○で働いている○○同志をご存知ですか?」ってことになるんである。
この日主に接待してくれた金同志、「大連三千里で働いていた
朴同志をご存知ですか?」と言う。おお。その同志なら私が食事したときにお相手してくれた、ベースと「ウリヌンハナ」が上手な同志である。今は任務を終えて平壌の家にいるという朴同志であるが、こうして帰国後の同志達の消息を知ることができるのも新たな北レス訪問の楽しみと言えるかもしれないい。
2.ナゾのヨンプン湖
チンダルレ食堂には立派なステージがあり、背景にも立派な絵がかけられている。北レスといえば金剛山、白頭山といった名山の絵がかけられていることが多いのだが、このチンダルレ食堂、ちょっと違うのである。
う〜ん・・・湖だなこりゃ。どこだろう。金同志にきいてみた
あ「これはどこの湖ですか?」
金「当ててみてください」
あ「う〜ん難しいなあ・・・金剛山ではなさそうだけど・・・」
金「フフフ・・・」
あ「白頭山でもなさそうだし。」
金「両方とも違います。」
あ「中朝国境では?」
金「その通りです。満浦のヨンプン湖なのです。」
満浦といえば中国吉林省の集安市と鴨緑江を挟んだ対岸の都市である。集安は今回も行こうかと思ったのだが、瀋陽と丹東の調査に時間を割いたので行けなかったのである。でも集安行きのバスの画像だけ撮って我慢したのである。
丹東−集安の表示が見える。マイクロバスではないが大型バスでもないこのバスで、丹東から集安まで約8時間かかると来たもんだ。20代のころだったら喜んで乗っただろうが、このトシとなっては前の晩は飲み過ぎずに体調を整えて・・・・なんて思ってしまうわな。でも道中北朝鮮が見えればそれほど長くは感じないとは思うが。
せっかくなんで金同志にお願いしてこの湖の所在地を取材ノートに書いてもらった。
題目・ヨンプン湖の朝 位置:慈江道満浦 と書かれている。
2007年末に吉林省西部に長白山飛行場が開業することになっているが(
ここの朝鮮族ニュース参照)、これによって集安とのアクセスが飛躍的に改善される・・・かどうかは不明。ヨンプン湖、漢字表記は「煙風湖」・・・かなあ。「風」は正しいと思うんだが、どなたかご存知の方は教えてください。
ところでこの日、7時過ぎても一向に公演は始まらず、気がついたら同志達はゴム手袋をはめて後片付けを始めたではないか!!「あ。あの・・・公演は?」と聞くと「すみません。忙しかったもので。」とのお答え。う〜ん。そうも見えなかったのだが、2階に団体客がいたのかもしれない。
鴨緑江ビール(丹東の地ビール)3本、ハタハタの朝鮮風煮4尾×2皿(これは美味しい!!)、豚の焼肉で127元のところ120元(約1,500元)にしてくれた。“平壌我が愛”の歌が好きだというこの金同志、記念に写真を一枚・・・と言ったら「次回お目にかかる時に撮ってください。」と遠回しに断られてしまった。
(2006.5.4.訪問)
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