萌えるK-oyajiの夜 大連平壌館2005年夏

1.Love bites

 約3ヵ月半ぶりに訪れた大連平壌館。同志達の服装は夏らしく薄緑色のさっぱりしたものになっていた。夜7時ですでに個室も含めほぼ満員で、我々は一番奥のテーブルにようやく座ることができたのだ。つい一週間前に訪問した日本人の同志も「混んでいた。」と報告している。ミニモニ系鄭同志も「最近は忙しいんですよ。」と語っていた。店内を見ると団体客はおらず、数名単位のグループが多いようだ。そして中にはK-oyajiのグループも・・・・

 上海、北京といった大都会では韓国人観光客と思われるK-oyajiの団体が大挙襲来し、あ〜らしをおーこして去っていくというケースが多いのだが、大連ではそうでもない。グループ客、個人客で満員ということは大連平壌館も地元に定着したのだろう。同行した中国人女性は「次回は予約しよう。」と言っていたが、数年前のスカスカぶりからは想像できない大変化だ。

 接待員同志達は私のことを覚えていてくれて、「お久しぶりですね。」とあいさつしてくれた。そして一杯入って機嫌がよくなったあたりで、気を利かせた蔡同志が「津軽海峡冬景色」を入れ、私とデュエットしてくれたのだった。


2.舐めたらアカンとオレは思うが

 K-oyajiの破壊活動の一つとして、接待員同志の手を握るだけではなく、手の甲を舐めるという際立った習性が挙げられるが、なぜ舐めるのかK-oyaji?せいぜい握るだけにしてくれないかK-oyaji。この日も隣のテーブルに陣取ったK-oyajiが、蔡同志の手を握って舐めていた。キスなんぞという甘っちょろいものではなく、明らかに舐めていた。それって習慣なのか?それとも美味しいのかK-oyaji?舐めとったらショーチせーへんぞゴルァ!!と関西人に一発叱り飛ばしてほしいぞK-oyaji。

 やがてK-oyajiと蔡同志とのデュエット。歌う本人以外にも後ろに回って蔡同志の肩に手を回して喜ぶ役回り(?)のK-oyajiがいた。下の画像を見られたい。

K-oyajiどもの破壊活動にもビビってたじろぐことなく果敢に応戦する蔡同志。今日の敢闘賞は蔡同志だ。最近、すこし痩せて綺麗になったように思う。ギター独奏も冴えに冴えていた。鶴岡雅義でもあれほど叙情的には弾けなかったであろう。


3.Dance the night away

 やがてフルスペック公演が始まった。イントロダクションとしてアコーディオンによる軽快な「アリラン」のメロディーに乗せ、ミニモニ系鄭同志が中央部に歩み出る。「ご来店の皆様、アンニョンハシムニカ。」とあいさつするが、ここでK-oyajiどもが「アンニョンハシムニカー!!」と反応することは言うまでもない。以前はこういったイントロからの始め方は見られなかったもので、レパートリーの急増と共に、同志達の練習熱心さが思われる。

 大連平壌館ではフルスペック公演の最後にダンスタイムがあるのだ。ここでK-oyajiどもがハッスル!!童心に返るという表現が陳腐に思えるほど心の底からハジけている様子がよ〜くわかる。楽しかったかK-oyaji。

 この日のK-oyajiは旅行者ではなく大連在住のようだった。よくこうしてグループで来店しては、歌ったり飲んだり舐めたりしているんだろうな。この日の大連平壌館の混雑ぶりは最後まで続き、満席のため入店を断られる客もいたほどであった。

 そんな忙しい中で、ミニモニ系鄭同志は「ポックギ=カッコウ」の歌の歌詞を知りたいという私のために、私の取材用ノートに歌詞を書いてくれたのだった。ありがとう!!鄭同志。ところでこの「ポックギ」、今年3月の訪問時に初めて聞いたのだが、「ポックーポックー」というカッコウの鳴き声が印象的で、私は勝手に「童謡だろう。」と決め付けたのだがそうではなかった。「ポックー」というのは機械化作業班(!!)の彼氏とおぼしき人が、自分の存在を人知れず知らしめるために、月が明るい夜にカッコウの鳴きまねをしていたのだった。

 北POPとして有名な「ヒッパラム=口笛」でも好きな人の家の前で口笛を吹くといった部分があり、やはりかの国の人は男女関係については奥ゆかしいのだろう。でも平壌市内の牡丹峰(地名)では昼間から路チューしているアベックがいると在日が言ってた。

 増殖を続けるK-oyaji。その底知れぬ不気味さを思い知らされた2005年夏、大連平壌館の夜だった。それにしてもなぜ舐める・・・・ちょっと羨ましい気もした。
                                           (2005年7月2日訪問)

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(左)津軽海峡冬景色を歌う蔡同志とJ-OPPA(私のこと)。日本語の歌詞も完璧になっていた。

(右)アコーディオンを弾き歌う崔同志。涼しげな衣装だ。

後ろのK-oyajiは歌の間ずっと背後霊のごとく後ろに陣取っていた。顔にはモザイクをかけたが、ホントに嬉しそうな顔であった。K-oyaji的至福の表情とでも言えばいいのか。