鄭同志と遊ぼう!!ピンポンパン!!鄭同志は歌のお姉さんか!?
大連平壌館2005年3月訪問記その1
2005年3月21日、私は大連平壌館で食事した。どうして一介のサラリーマンである私がこの年度末の忙しい時期に堂々と休めるのかと疑義を差し挟むムキもあろうが、3月上旬の上海出張で代休が発生してしまい、それを消化するために仕方なく、仕方な〜く休んだのである。
1.歌こそ我が命
その上海出張の際に食事した上海モランボンではサックスの生演奏があった。今のところサックス演奏が確認されているのは上海モランボンだけなのだが、私はサックスを北朝鮮で何と呼ぶのか大きな興味を持っていた。なぜなら北朝鮮は外来語を極力排する傾向があり、カラオケのことを「歌画面伴奏曲」という表現をすることがあるくらいなのだ。
従ってサックスも「長くて曲がった金管楽器」という言い方をしてくれればシビれるなあなどと思いつつ、近くにいたミニモニ系鄭同志に画像を見せながら「これって、朝鮮語で何て言うの?」と尋ねると一瞬考えてから「サクソフォン・・イムニダ。」との答え。う〜ん・・・・つまらん。でもピアノのこともピアノって言うしな。しょうがないよなこりゃ。
鄭同志に「同志もこれ吹ける?」と尋ねたら首を振って「ナヌンノレマニエヨ。」とのお答え。「私は歌だけです。」という意味だが、そういえば鄭同志が楽器を操っているところは見たことがない。
北レスに原則歌は付き物だが北レスによって形態は異なる。ちょっと整理してみたが、5種類に分類することが可能である。
@完全カラオケ型・・・長春妙香山、牡丹江平壌親善館
文字通り、楽器の演奏は一切せず、伴奏は全てカラオケによるものである。DVDで歌詞が表示されることが多いので、北レスディスコグラフィー作成にはこの形が一番ヨイ。
A準完全カラオケ型・・・上海玉流酒家、上海青柳館
原則カラオケによるが、時々キーボード若しくはアコーディアンが絡む形である。
B完全バンド型・・・上海モランボン、上海恩徳館、瀋陽金剛山
エレキベース、ドラムが入っているものを勝手ながらこう呼ぶことにした。チマチョゴリでドラムには賛否両論あろうが、私はけっこう好きなんである。
C準完全バンド型・・・大連平壌館、大連三千里
主にギターまたはエレキベース、アコーディオンで伴奏する形であり、ドラムがない形態である。ヴォーカル専門の鄭同志のような同志がいることが多い。
D弾き語り型・・・長春仁風閣
現時点でこの類型は長春仁風閣以外には確認されていない。広いホールの中央にステージがあり、上品にギターまたはピアノに合わせて歌う形。BGMのような扱いである。
子供と遊ぶミニモニ系鄭同志とオンニ趙同志。こうしてみるとミニモニ系も大人だ(当たり前だって)。二人とも子供好きなんだろうな。表情が生き生きとしている。
そしてこの後、歌が始まった。鄭同志はヴォーカリストとして、アコーディオン崔同志、ギター蔡同志、キーボード林同志を従えての堂々の歌唱である。
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ある時はにこやかに、ある時は情感たっぷりに歌い上げる鄭同志。この時、私の頭の中に一つのインスピレーションが閃いた。「歌のお姉さん」・・・・・。そう。鄭同志は歌のお姉さんだ!!この日の白眉は「ポックギ」である。ポックギとはカッコウのこと。童謡調のこの歌(ホントに童謡なのだろう)。朝鮮ではカッコウは「ポックー」と鳴くのである。目線クィーン崔同志のアコーディオンと絡んで「ポックー、ポックー」と歌い上げるその様子はまさに歌のお姉さんである。