海棠花訪問記 その1

延辺朝鮮族自治州の中国人より聞いた情報を纏めてみました。同志の皆さん、ありがとう!!

1.「海棠花」では、ニ、三人の金日成バッジをつけた朝鮮人が夕食の時間の前から端の席で飲んでいるところを何度か見かけた。延吉というよりも、朝鮮のバーででもたむろしてるかの様だった。彼らは中国まで来て何をしているのかよく分からない。貧相なつまみで酒を飲みながら、タバコをやたらスパスパ吸っているのが印象的であった。

2.春節(中国の旧正月)だったかと思うが、することもなく開いてる店も少なかったのだが、たまたま昼間から海棠花が開いていたので入ったことがある。ほかに客はおらず制服も着ておらず真面目に営業している雰囲気ではなかったし、客が来そうな雰囲気でもなかった。バッジをつけた朝鮮人の一家(従業員と親しいようだったので駐在員一家?ではないだろうか)が宴会をしており、その後歌の練習を始めた。その練習している曲はどうも将軍様を称える歌(金正日将軍の唄といった有名なものではなく)で、普段客に披露しているようなカラオケ類のものでもなく、すごく異様な雰囲気だった。接待員に何という曲か聞いたところ、露骨に嫌な顔をして「将軍様の歌だ」と言われた。南朝鮮の客で賑う夏場とは違い、あの時はやはり朝鮮の店だなあと言う感じがした。他の北レスにも行ったことがあるが、海棠花にはよそとは違う重たさがあったような気がする。


私(あんでんだ)が海棠花を訪問したのは99年秋と記憶しています。白頭山観光シーズンが終わった頃で、客は私と友人の朝鮮族男性だけでした。

お店は大して大きくはなく、ちょっと高くなったステージがあって背景は平壌市内の万景台に向かう道路で、向かって左側に大同江が流れているという絵だったように思います。

お客が少なかったこともあり、店員は二人しか出てきませんでしたが、うち一人は日本語を話す人で、「故郷は平壌です。」と言っていました。「平壌のどこか?と聞くと「一心団結アパートの一心の方です。」との答えでした。「一心アパート」とは平壌を訪問した経験のある方なら一度は登ったであろう「主体思想塔」を挟んで左右対称に立っているあのアパートです。

「平壌を訪れる機会があれば是非お立ち寄りください。」と言ってくれましたが、その後主体思想塔を訪問する機会は何度もあったものの、単独行動ができるはずもなく、実現していません。

01年9月平壌訪問時、主体思想塔の前でこの話を案内員のK女史にしたら「信じられない。」と言い、私が「じゃあちょっと言って来るわ。」と体を翻すと(もちろん本気ではないのですが)露骨に嫌な顔をしていたのを思い出します。

海棠花であの接待員同志と話したのも3年以上前のことですから、もう平壌に帰ってしまったでしょう。それよりも例のスパイ騒ぎでお店自体閉めてしまったと聞きます。
                                    (99年秋訪問)

海棠花訪問記 その2

造船同志より画像をご提供いただきましたので掲載します。