長春 平壌阿里郎館(すでに閉店)訪問記 “もうみんな帰りました”

1.終わりなき旅(I Still Haven't Found What I'm Looking For)

 長春の北レス探しが難航を極めている。だいたい、長春って朝鮮族の多いところなのに、これまで一生懸命探したのに閉店済みの一軒しか見つからんというのがおかしいのだ。

 しかし、思いもかけずイイ情報が。3月末、仙台で開かれた国際会議に出席した吉林省関係者に相談した結果、“大馬路”にあるらしいとわかる。私はGWを利用して長春の北レスを徹底的に探すことを決意、4月30日午後、長春市内を歩き回ることにした。

 目指す大馬路は地図ですぐに見つかったものの、丹念に調査するためには徒歩が一番であり、でもそうすっと結構な距離である。私はここで再度地図に目をやったが、幸運なことに大馬路には1号線バスが走っている。これに乗って左右に細心の注意を払いながら調査することにした。

 まずは伊通川に近い“南関”バス停から乗車。幸いバスは空いており、最前列をゲットすることに成功。バス停をふたつ、みっつと通過したが目指す北レスは・・・・おおおっ!!あ、あれはっ!!千里馬像だっ!!人民大学習堂もあるっ!!ナニナニちょっとスゴくな〜い!?(コギャル風)。

これがその看板。スゴいデザインだ。北朝鮮のすべてがここにあると言ってもいいくらい。左から千里馬像、花は赤いのがチンダルレ(つつじ)だろうか。黄色いのはケナリ(れんぎょう)だろう。さらに人民大学習堂、主体思想塔、メーデー競技場、舞い降りる仙女、バックは白頭山天池だろう。

2.私もよく知らないのです

 最寄のバス停で降りた私はダッシュで看板の元へ向かった、まずは看板の“平壌阿里郎(アリラン)館”の文字を確認。そして中に入ると・・・・ハレ?チと様子がおかしくないか?民族服姿の接待員同志の姿は見えず、ごくごくフツーの格好をした女性が所在なげに座っている。「あの〜」と声をかけると小柄でメガネをかけたどう見ても美女とはいえない女性が対応してくれた。

私「あなたは朝鮮族ですか?」
彼女「そうですよ。」
私「ここは平壌から来た女性達が働いているレストランだと思うのですが・・・」
彼女「以前はそうでした。でももう皆帰りましたよ。」
私「それはいつ頃・・・?」
彼女「私もよく知らないのです。」
私「そうですか・・・・」

 な〜んだ。意気消沈した私は肩を落として先ほどのバス停に向かい、バスでとっととホテルに戻ったのだった。でも冷静に戻って考えてみると、現在は全く北朝鮮とは関係ないのにあの看板で商売してていいのか?もっとも私のように北朝鮮美人接待員同志目当てで来る客はそれほど多くはないのだろう。しかしそれにしても・・・と思うのだが中国人はこういったことには鷹揚なんだろうと思うことにした。

意気消沈しながらも撮った画像。扉の“パンガプスムニダ”の文字に北レスらしさが残る。奥のほうに見える民族服の人影はポップなので勘違いしないように。

3.湖南料理はすっぱ辛いぜ

  ってなわけでこの日の調査は残骸だけでも発見できたんで30点だな。夜は私設長春特派員と会食したが、特派員の意見としては北レス調査を続けるのなら、それほど高級店というわけではないので大通りからちょっと外れたあたりを調査してみてはどうかとのこと。その言葉に励まされ翌日も調査を続行することにした。

 中国に行っても中華料理はあまり食べず、朝鮮料理ばっかり食べている私だが、この日の夕食は湖南(毛沢東の出身地)料理。朝鮮料理とは一味違うすっぱ辛さが良かった。

                                 (2004年4月30日訪問)

行き方:残骸でよければ行って見ては?ただし看板は一見の価値あり。“大馬路”と“五馬路”の交わったあたりにある。バスなら1号線の“五馬路”下車。

                                      

                        TOPへ    北レスTOPへ