青島海棠花2005年6月閉鎖情報6月中旬、青島を訪問したお好み焼きチヂミ同志が撮影した画像を掲載する。「改装のため一ヶ月閉店」と書かれている。

これが北レスだ!!青島海棠花イキっ放し訪問記


1.Don't bring me down

 青島海棠花は以前から行ってみたいと思っていた。なぜなら青島は駐在員、旅行者を問わず韓国人が多いところなので、韓国人オヤジが北レスで接待員同志とどのような化学反応を撒き散らしてくれるのか、またピアノ伴奏があるとの情報をフリーペーパーですでに入手しており、彼女達がどんな歌を歌ってくれるのかに興味があったのである。

 今回の青島は出張だったので北レス調査にあまり大きな時間は割けない。この日も早起きして(住所はあらかじめフリーペーパーでわかっていた)画像だけでも撮ろうと心に決めていた。場所もわかりやすく、タクシーの運転手に住所を告げるとすぐに連れてってくれた。

朝の青島海棠花。右側の木の扉から入って2階に上がるようになっている。奥の方に見える高い建物はクラウンプラザ。カメラを構える私の背後にはあと数十メートルのところまで海が迫っている。

2.You can't touch this

この日は夜、仕事があったので食事に来られるかどうかわからなかったのだが、とりあえず外観のみデジカメで撮影してホテルに戻った。ところが午後の仕事が予定よりかなり早く終わったため、4時頃に青島市内の他の場所にある“平壌館”で接待員同志と写真撮って、その後再度海棠花に来るという美味しい展開になってしまった。

 ただ海棠花も夜の部開始前であったのだが、中に入ると開店準備をしている平服姿の接待員同志が数名いた。近くの同志に“アンニョンハシムニカ”と声をかけると恥ずかしげに、しかし微笑みながらこちらに歩いて来た。「開店は何時ですか?」と聞くと「5時半でございます。」同行してくれていた朝鮮族が「この方は日本人ですよ。」というと彼女は驚き「パンガプスムニダ」とご挨拶してくれるのだった。うん。礼儀正しい。やっぱり北レスはこうじゃなくっちゃな。

 歌は7時半からだそうだが、夜は仕事の飲み会があるので来れるかどうかわからない。そこで「記念に一枚写真を撮らせてください」というと、「全」という苗字のその接待員同志は消え入らんばかりに恥じらい「・・・まだお化粧してませんのでご勘弁ください・・・・。」と言う。カッ・・・カワイイ!!我が国では半世紀以上前に絶滅したと推定されるこの恥じらいこそが北レスであるっ!!私はこの段階ですでに軽く達してしまった。スマン、ゲスな表現で。でもこの精神状態を他にどう表現していいのか?やはり“アイフルのお父さん状態”と言うべきなのか?

 北レス取材の原則は、彼女達がいやがることはしないという、ごく当たり前のことである。従ってこの時の画像はない。でも彼女はお化粧してなくても十分にキレイだったし、色白だった。そして「お化粧してなくても十分にキレイですよ。」という、日本ではスナックのミニスカ系にスリスリされなきゃ決して口にしないであろう言葉が台詞が自然に出てしまうのは何故か?

 さらに全接待員同志は営業時間外であるにもかかわらず下まで送ってくれたうえに(海棠花は2階にある)、「キダリゲッスムニダ、ソンニム(お待ちしております、お客様)。」と言って、車で去ろうとする私に手を振ってくれたのだった。たっ・・・たまらんっス!!またまた軽く達して・・いや、失礼。

 私はこの時点で仕事が残っていたのだが、もうそんなことはどうでもよくなってしまい、このまま全同志と・・・いやそんなことをしては帰国してから職を失ってしまうのでグッと我慢して仕事の飲み会に向かうこととした。 



3.Everybody wants to rule the world

 その仕事の飲み会であるが、まあ無難に盛り上がって無難に終了した。ただ終了時刻が夜8時半。これは北レス的には時刻が遅い。なぜなら歌は通常7時半、または8時から30分ほど歌うことになっているからだ。でもまあ希望者を募って日本人ばかり4名で海棠花に向かった。

 海棠花に到着したのは夜9時。我々が店内に入ると「いらっしゃいませ。」といって、青い民族衣装をモチーフにしたユニフォームを纏った接待員同志が席に案内してくれた。9時という時間帯はすでに接客のピークは過ぎており、客は他に2組ほど残っているだけであった。

 私が「歌は終わりましたか?」ときくと「申」という名札をつけたその接待員同志は「はい。終わりましたお客様。申し訳ございません。」とのこと。う〜ん・・・やっぱしそうか。もう9時だもんな。でもここでちょっと粘ってみることにした。

 「そうですか。私達は日本から来ました。明日には天津に向かいます。遅い時刻にすみませんが、ほんの少しでいいですから歌っていただけませんか?」と申同志に頼んでみた。申同志はちょっと考え込む仕草をしてから「ちょっとお時間いただけますか?」と答えた。これはイケるかも・・・?

 すでに宴会一件こなした後だったので、キムチとイカ炒め(好きなんです)とスンデを注文。途中、接待員同志のお勧めに乗っかってマツタケ焼きなんぞも注文してしまった。酒は青島ビールに平壌焼酎である。この日主に接待してくれた申同志といろいろお話なんぞしてしまった。韓国人が多い土地柄だけあって、客層は中国人が50%、南朝鮮人が30%、日本人が20%で北朝鮮の客は来ないと言っていた。まあ北京あたりとは違うんだろうな。

 また、派遣元については高麗ホテルとのことだった。実は以前見たフリーペーパーで知っていたのだが、申同志に「高麗ホテルなら何度も宿泊したことがある。」というと、とっても喜んでいた。平壌で外国人がよく宿泊するのは他に羊角島ホテル、普通江ホテルがあるが、格からして高麗ホテルが一番だと誉めておいた。これはホントですよね。最近は羊角島ホテルに泊められることの方が多いんだが。

この時にゲットしたもの。入口近くに置かれていた。「明けましておめでとうございます。」なんて朝鮮語で書かれている。

向かって左上の青い民族服の女性が、夜に主に接待してくれた申同志。下の黄色と赤の衣装が金同志。


4.Something happened on the way to heaven

 ってなワケで楽しくお食事しつつ歌が始まるのを待っていたのだが、9時40分くらいから歌の準備らしきことが始まり、私はロキロキしてしまった。考えてみれば初めての客でいきなり予定外に歌ってくれというのもかなり図々しい話ではあったのだが、心からもてなしてくれる北レスマインドはやはり生きていたのだ。一人だけ年かさで違う服を着ていたのが多分責任者ってゆっかリーダーさんだと思うんだが、リーダーさんにも交渉してOKをとってくれたのだろう。本当にありがたいことである。同行した日本人客も大喜びである。

 

 歌唱の様子。一人だけアシアナのスッチーみたいな服を着たこの接待員同志は、中国語で「我只在乎〔イ尓〕=時の流れに身をまかせ」、さらに日本語で「ここに幸あり」を歌ってくれたのだっ!!すっ、素晴らしいっ!!笑顔もヨイ!!ちなみに右奥で書き物をしているのが、夕方テレて「写真はご勘弁ください。」と言っていた全同志である。アシアナ同志は歌唱終了後、私の席に来てくれていろいろお話したのだが舞い上がってしまったのか酔っ払ってしまったのか内容はさっぱり覚えていないっ!!ところで「ここに幸あり」は昭和31年に流行った曲だそうだ。古いとは思っていたが、こんなに古かったのかっ!!

 また民謡に合わせて申同志が華麗な「プッチェッチュム=扇子踊り」を披露してくれたのであった。笑顔がステキであった。上の画像で扇子を持っているのが申同志。

 右端の写真はすっかりお馴染みになった花束式チップである。それぞれ値段が書いてあるが、一番高い200元(約2,700円)の花束を贈呈したことは言うまでもない。バックに見えるのは徳川家の家紋ではなく、店名の海棠花だろう。海棠花はしばしば「はまなす」と混同されるが全く違う花である。「中国の花物語」飯倉照平著:集英社新書に詳しい。

 ってなワケで多様化が進む昨今の北レスだが、やはりその基本ア〜ンド真髄は真心のこもった笑顔のサービスにあり。青島海棠花は接待員同志が14名いるという大規模北レスだが、遅くに訪問した我々を、そのキメ細かいサービスで満足させてくれた。同行したある同志は感動しまくっていたし、またある同志は予定外にデジカメの容量一杯画像撮ってしまって困っていたぞ(笑)。北レスマンセー!!海棠花マンセー!!

へへ。スリーショット撮っちゃった。向かって右が金同志。左が申同志。

右は以前長春でゲットしたフリーペーパーの広告だが、幸運にも右上の同志を除く3名と今回コンタクトできた。ほれ、申同志も金同志もいる。左下はアシアナ同志だ。


5.青島海棠花でイきっぱなしになりたいヤシはこうイけ!!

 冒頭で書いたように、場所はわかりやすい。フリーペーパーの地図も参考になる。「皇冠大酒店=クラウンプラザ」、光大銀行も目印として使える。実際には歌は夜7時半から始まる。そういえばピアノ伴奏があったはずだが・・今回はカラオケだった。

お店の名刺。この住所を見せるだけでもタクシーの運転手はだいたい理解してくれる。

紙ナプキン。なんとも可愛らしい。

最後に、近くのテーブルにいた若い韓国人のグループ!!オレがヘタな朝鮮語で一所懸命交渉しているのをニヤニヤしながら見ていたくせに、いざ歌が始まったら一番前に出てきてバシバシ写真撮ったりするなーっ!!おまえらには聞かせてやらんっ!!・・・・と、ウェブには書いておこう。
                                         (2004.8.30訪問)

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