「真夏の夜の夢」よ、もう一度 上海妙香館でガンガンいけ

 上海在住のCAPTAIN同志が上海妙香館レポを送ってくれましたので掲載します。青字部分が私の突っ込みです。

 3人でスタートした「Kの会」も20人を超える大所帯となりました。女性会員も順調に増え、“K”がKoreaのKではなく、北朝鮮のKだと誤解されるのはご愛嬌として、会員の出入りも激しくなってきました。

 今回は女性会員の1人が日本へ帰任することとなり、第1回送別会を上海妙香館で開催することに。大人数なんで開催通知もメールが飛び交うのですが、文面が段々と北朝鮮調になってきて、日付は当然チュチェ暦を使い、会社は“会社”とはいわず、住所の一部を取った“205号招待所”などなど。

 「Kの会」とはCAPTAIN同志が社内で結成したKorea系のお店で飲んで騒ごうという組織です。チュチェ歴を使うとはなかなか危ない集団に育ちつつありますな。

 退勤後、店までの移動も大変ですが、ちゃんと大型バンを用意してくれる会員もいて助かります。車手配のお礼のメールも「誠に尊敬してやまない卓越した恵み深きご配慮に今一度頭を垂れて感激すると共に我々「Kの会」同志全てがその高きご意思と高邁なご人格を高く戴き、よりたくましく革命化に拍車をかけることでそのご恩に報い、立派な集会を実現することを誓います。」ってな感じです。これじゃ北朝鮮のKだと思われるのも仕方ありませんね。

 上海妙香館は上海の日本人向け情報誌「スーパーシティ」にも広告を出しており、客層を増やそうとの努力がうかがえます。そして何より、廃業となった北京牡丹館にいた同志達との再会が楽しみでもあります。(また主旨を忘れて一番はしゃいでしまいそう)

 店はかなり大型で120人くらい収容できそうです。普通のテーブル席のほか、掘りごたつ式のボックス席もあります。舞台には金正日花の大きな写真。舞台の方も色つき蛍光灯が下から照らす派手なつくりで、公演の方も期待できそうです。

 下に出ているステージ画像も参考にしていただきたいのですが、バックには人共旗色と金正日花が見えますね。派手なつくりでカネもかかっていそうです。

 日本人客もあてこんでいるだけあって、メニューも朝鮮語、中国語、日本語、英語の4ヵ国語で書かれてあります。しかしメニューの日本語表記を見ていると「韓国式うどんすき」「韓国式すき焼き」など「韓国」がちらほら。北も南も区別のつかない人が書いたのか、それにしては中国語には「韓式」とは書いていないし、どうなってるの?

印刷はしっかりしていると思うんですがしっかり「韓国式」と書かれていますね。これってけっこうケンチャナヨなのかなあ。前回のレポでは「北韓料理」という書き方がされていましたし。バラエティ系報道番組に是非取材していただきたいものですな。

 注文を終えて料理が出てくる頃を見計らい、北京牡丹館の写真を渡しました。すると接待員同志の態度が一変。カウンターにいたひときわ美人同志までやってきて中国語で「私を覚えていますか?」すかさず「覚えてますよ、一番美人なんだもん。」とすっかりJ−Oyaji。写真に写っている同志が入れ替わり立ち替わりやってきてくれました。

上の三人はすべて北京牡丹館からの移籍組ですね。ひときわ美人同志は目線プリンセスと同じく韓さんというのだそうです。上海在住のりゅうき同志から教えていただきました。

どうして私達がいることがわかったのですか?」
「広告を見たら見覚えのある顔が載っていたので。」
「アリラン祭の写真をお持ちでしたね。」(向こうも少し思い出した模様)
「私が見た時は将軍様が来られたので、写真(撮影)はだめでした。もう1人の方(あんでんだ同志)も皆さんに会いたがっています。」とたどたどしい会話が続きます。

 おお。私のこともお伝えいただき、ありがとうございます。今度は北京から上海に移った経緯もきいてみたいですね。

広告では公演は19:30からとありますが、この日は客が多く始まったのは20時。演目は次の通りです。

1. 統一の虹
2. 番地のない酒場
3. ノドゥルカンビョン(太鼓踊り)
4. 無名草
5. 時の流れに身をまかせ(1番日本語、2番中国語)
6. メンコンイ・タリョン
7. 半月歌
8. 花を売る少女
9. バンド演奏
10.異国の皆さんまた会いましょう

「統一の虹」は北京牡丹館と同じく、プリティダンス付き。「ノドゥルカンビョン」は北京牡丹館と同じメンバー。きっと北京組の中で特に優れたメンバーを派遣してきたんでしょうね。北レス駐在員も競争時代に入ったと言えます。
CAPTAIN同志ご指摘のとおり、ここの名物はプリティダンス。上記は「統一の虹」を歌う同志達とソロで「番地のない酒場」を歌う目線プリンセスこと韓同志。2005年夏の北京牡丹館レポを参照のこと。このレポで目線プリンセス韓同志を「ヤオヤの韓同志」と書いてしまったのは失敗だったなあ。だって北京から上海に異動して復帰するとは夢にも思わなかったし。でも定着しちゃったんだよなあ。

 写真が効いたおかげで2番目の歌の時に接待員同志が真っ先に花束を持ってきましたので、即舞台で歌うヤオヤの韓同志へ。実はうかつにもこの時点で韓同志とは気づいていませんでした。髪形もメークも変わっているし、前回の19歳の時は本当に子供みたいだったのに、少し大人びてきたのでわからなかった。若い女性が段々と区別がつかなくなるのは年取った証拠ですな。

 私はあれ以来実際に会ってはいないのですが、たしかに2年近く経過して大人っぽくなったように感じます。接待員同志の成長を感じながら共に成長するボクら。BoAがデビューしたのは私が韓国にチョー短期留学していた頃なんですが、TVCMで「まだ14歳」ということを強調していました。「若いのにスゲーなあ。」と思ったものですが、先日成人しましたね。共に成長してきたという思いがあると愛着って湧きますよねえ。

 料理もなかなか美味しく、ハマグリの蒸し焼きも大ぶりでした。日本へは事情があって輸出できないのでいいモノが中国に流れているのだと思います。平壌焼酎をかなり飲んだせいで、上海の北レスは普段どこに行きますかとの質問に、「高麗館によく行きますが、妙香館は家から近いので今後は土曜日に高麗館なら日曜日に妙香館、日曜日に高麗館なら土曜日は妙香館。」とか口走ったのをかすかに覚えていますが、週末のお昼ご飯くらいにしておきましょう。
これはCAPTAIN同志ご提供の上海で出回っている日本人用情報誌です。向かって左は「SUPER CITY」誌のものですが、平壌料理が日本人の味覚に合うことを前面に出す等、これまでにない日本人客を意識した広告と言えます。

そして右側は「コンシェルジュ上海」のものですがこれは更にキョーレツですな。妙香館って、上海日本人コミュニティで話題沸騰中だったんですね!!そしてガンガン盛り上げてくれるわけですな。妙香館には日本語のできる朝鮮族の店長さんがいらっしゃるのですが(これも上海在住のりゅうき同志からの情報です)、「ガンガン」ってのはいくら日本語が上手でもちょっと朝鮮族の語彙には無いと思われ、日本人客に「こういった場合どういう表現がいい?」と質問したのだと思うんですよ。、そしたら客が「ガンガン」という表現が適切だと言ったんじゃないでしょうか。


 実は韓同志が日本語の歌を歌っているという情報もつかんでいます。「昴」とか「津軽海峡冬景色」とか、これまで北レスで歌われてきたものとは毛色が違うようです。近日中に調査します。この項、画像もすべてCAPTAIN同志提供。

                                         (2007年4月27日訪問)

                  TOPへ        北レスTOPへ