北レスファンくらぶ第1回オフ会報告/北レスでJ−POP
1.実現してしまったぞオフ会が
北レスふぁんくらぶには会則があることをご存知だろうか。私がこのサイトを立ち上げるにあたって、気まぐれでテキトーに作ったものである。そのうち第10条に「そのうちどこかでオフ会を開くこととする」とテキトーに書いておいたが、テキトーに考えていたわりには、そのオフ会がホントに実現することになってしまった。
てゆっかこれまでも中国数箇所で北レスファンの方と実際にお食事したことはあったのだが、複数の会員が一同に会するのはこれまでも・・・あったな。いやでも今回がめでたい第1回オフ会ということにする。
メンバーはCAPTAIN同志、ろでぃ同志、りゅうき同志、そしてCAPTAIN同志率いる「Kの会」のメンメンと私。計7名である。会場は上海妙香館。これまでも報告してきたとおり、上海妙香館とは以前北京牡丹館で働いていた同志達が大量異動してできた北レスである。同志達とは2年ぶりの再会になる。
また今回、香港在住のお好み焼きチジミ同志より、上海妙香館ではSMAPの「世界で一つだけの花」や中島美嘉の「雪の華」も歌われているとの報告があった。これまでの日本語の歌といえば「津軽海峡冬景色」「昴」「時の流れに身をまかせ」といった良く言えばカラオケの定番、悪く言えばオヤジ系の曲が中心であったが、時代は確実に変わっているワケである。ここ上海妙香館での日本語曲の動向も今回の調査対象と言わねばなるまい。
2.歴史的和解とヤオヤの韓英美同志
上海妙香館に到着するとすぐに韓英美同志が私を発見。「2年ぶりですね。」・・・うっ、うれしいっ!!やっぱし覚えていてくれたのか。2年前北京で会ったとき、熱心に日本語を勉強していて「ヤオヤとは何を売るミセですか?」と聞いてきた同志である。その後ほどなく当時の北京牡丹館は閉店。もう一生会うこともないだろうと思っていたのが、CAPTAIN同志のレポにより上海にカムバックしていることが判明。再開を楽しみにしていたのである。
2年前、可憐な韓同志の口から「ヤオヤ」というあまりにも世俗的な単語が飛び出し、おろろいたことが鮮やかに思い出されたが、それにしてもまた中国で会えるとは夢にも思っていなかった。しかし宇宙規模でウルトラセブンとメトロン星人が和解する昨今のご時世、都市を跨いでの北レス人事異動もありうることなのかもしれない。
モロボシダンとメトロン星人は和解の握手をしたそうだが、メトロン星人のギザギザの手で握手って成立するのかとか、ここで見られるエレキングは妙に嬉しそうだがかつてウルトラファイトでやたら昼寝ばっかししていた情けない過去を清算しなくていいのかとか、バルタン星人ってそもそもそんなに強くなかったとか、いや怪獣ってものはただ強ければいいとは言わないがその存在感において・・・(以下延々と続くので省略)。
韓同志とはいろいろ話したいこともあったのだが「あとで話そうね。」と言って会員達と合流。初対面の会員とは名刺交換をする。北レスふぁんくらぶ会員は自ら宣言することがすなわち会員資格であり、いちいち届け出ることを妨げられているので、事務局長(私のこと)といえども初対面のことが多いのだ。会則第5条参照のこと。
3.韓英美同志ザギンのナムボワン説
公演が始まった。韓英美同志はステージ中央でキーボードを担当している。公演中、私と目が合うとにっこりと微笑んだり、軽くおじぎしたりする韓同志。ニクいヤツだ。やはり目線プリンセスの異名に偽りはにゃい。異名てゆっか私が勝手につけたのだが。ニックネームとしてはどちらかというと“ヤオヤの韓同志”よりはこちらの方を推奨する。
ステージの模様がわかる画像である。左から二つ目が韓英美同志が“フィッパラム(口笛)”を歌っているところ。また中央でキーボードを弾いているのもわかる。前述のお好み焼きチジミ同志は「韓英美同志にはゴマキ的な天性的アイドル要素+ナンバーワン要素があると感じる。
銀座なら入店1日目で間違いなくナンバーワンだろう。」と看破している。ザギンのナオンかあ・・・。たしかに2年前に較べ、幼さを残しながらも女っぽくなったように感じる。この日も一見して2年前と同一人物とは気づかなかった。
この日は全11曲。日本語曲は“空港”と“君といつまでも”であり、私が期待した比較的新しい、J-POPと言える曲はなかった。しかし太鼓踊りあり中国語曲あり、ドラムの同志はレッドツェッペリンのジョン・ボーナムばりのドラムソロを一瞬披露するなどロキロキ感溢れるものであった。
でもやっぱし“雪の華”を聞きたいのでリクエストすると韓英美同志は気軽に応じてくれた。彼女は日本語を熱心に学んでいるとはいえ、日本語で歌うのは大変だろうと思うのだが、完璧に歌い上げてくれた。これってけっこう画期的なことである。上海妙香館ではカラオケ日本語歌詞があるので(下記画像も参照)これで練習しているのだろうと思われる。“雪の華”は韓国語ヴァージョンも中国語ヴァージョンもあるのだが、それとは直接関係ない模様。“雪の華”はりリースから4年近く経過するのだが比較的最近の歌を北の歌姫が歌い上げてくれたことに感動のロキロキ感を抑えることができなかった。
画像はテレサ・テンの名曲“空港”の日本語歌詞。バックに見えるのは言うまでもなくピョンヤンにそびえ立つ凱旋門だ。なかなかに非日常的なロキロキする光景である。公演終了後、私も北の曲を1曲歌った。へへ。韓英美同志から花束もらっちゃった。右は閉店間際、私服に着替えた韓英美同志。薄いピンクのシャツの清潔感がグッド。
4.韓恩心同志はそれでええんか
上海妙香館でひときわ目立つ美人が韓恩心同志である。この日も専らレジを任せられており、リーダー的存在なのだろう。その韓恩心同志も以前北京にいたので2年ぶりの再会なのだが、彼女ともいろいろとお話することができた。
わかったのは、彼女は中国語がかなり上手だということである。そしておろろいたことに、私に向かって中国語で「韓語はできますか?」と聞いてきたことである。「韓語」とは言うまでもなく「韓国語」のことだが、中国語の意味の「漢語」と発音がよく似ている。私は簡単な中国語ならできるが聞き違いかと思い、韓国語で「韓語って、韓国語のことですか?」と問いただすと「そうです。」と言う。う〜ん・・・「韓国を南朝鮮ではなく韓国と呼ぶ北朝鮮の女性」かあ・・・。ウルトラセブンとメトロン星人が和解する時代に(しつこいなオレも)こんなことでおろろいていてはいけないのかもしれないが、それにしても・・・という内向きのロキロキ感が残った。
ところでこの日の公演のラストは“祖国の皆さんまた会いましょう”であった。在日が祖国を訪問し、また日本に戻っていく時に歌われるこの曲(異説もあるが)、面白いことに上海妙香館では歌詞を変えて歌われている。
オリジナル:
祖国の同胞のみなさんまた会いましょう
来年の春の名節(注:金日成主席の誕生日のこと)にまた会いましょう。
お元気でお過ごしくださいまた会いましょう
また会う日を楽しみに
喜びの中で会いましょうまた会いましょう
上海妙香館ヴァージョン:
我が同胞のみなさんまた会いましょう
明日の公演時間をお待ちください
お元気でお元気でまた会いましょう
また会う日を楽しみに
お互いまた会いましょうまた会いましょう
この歌詞を韓恩心同志に取材ノートに書いてもらったのだが、面白かったのは同志がこの曲のタイトルをはっきりと知らなかったことだ。この曲はCD化されていないこともあり(上海モランボンの金支配人からの情報)、そのへんけっこうケンチャナヨなのかもしれない。
どーだ韓恩心同志は美人だろう。北レス取材ノートを持って大はしゃぎする私。
5.果てしなきイカタコ論争
私はイカが好きである。北レスでもよくイカを注文する。しかし、韓国と北朝鮮ではイカとタコの呼称がなぜか逆になっているという説があり、今回の訪問はその確認の意味合いもあったのだ。我々のテーブル担当は朴同志。北京時代にもいたことは知っていたが会話する機会はなかった。しかし今回イカタコの話をしたら、なんと厨房からイカを持ってきて説明してくれたのだった。
親切。北レス原点回帰。北レスの本質はその華やかな公演でも、美人ぞろいのその陣容でもなく、親切心なのだということを思い出した。そしてなんと違いをメモしてくれた(右側の画像)。で、結論としては骨のあるのがオジンオで骨のないのがナクチだと。ってことはオジンオがイカでナクチがタコだな。ってことは韓国と同じだな。
実はこの件、6月上旬に青森に船で逃げてきた脱北者が当初「タコ漁師」と報じられたものの、後に「イカ漁師」に訂正されたという衝撃的な事件が動機になっている。衝撃を受けるポイントが違うような気もするが、このイカタコ論争については他店からも情報を得ながら考察を進めていきたい。
ところで今回の訪問で最も気にかかっていたのは、北京から撤退して上海に再進出したその経緯である。韓英美同志が言うには撤退後、一旦ピョンヤンに戻り、また上海に来たのだが、社長は同じ人とのこと。社長とは北朝鮮から一緒に来ている男性のことで今回はコンタクトできなかったがお好み焼きチジミ同志によれば腰の低いおちゃめなおっちゃんとのこと。また今回は不在であったが日本語を話す朝鮮族女性の共同経営者がいるとのこと。次回の訪問以降コンタクトしてみたい。
上海妙香館は2年ぶりの同志達との再会、J−POP、イカタコと多くのロキロキを与えてくれた。そして集まってくれた北レスふぁんくらぶの皆様、情報を提供してくれたお好み焼きチジミ同志に感謝したい。(平成19年6月29日訪問)
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