仁川空港から月尾島に向かうにあたり、私はフェリーを選択した。仁川空港は永宗島という島にあり、そこから月尾島(島とはいえ実際は仁川市側と陸続きになっている)まで船が出ている。まずは空港からバスで船着場に向かうことにした。
その車内。フロントガラスの向こうに見えるKALリムジン様に続いての出発だ。そういえば韓国に来てこういうビニールシート張りのフツーのバスに乗るのって、かなり久しぶりだ。フツーのバスだけあって、車内の落書きのレベルもファンキーでヨい。パンダだろうかリスだろうかそれとも猫だろうか・・・ってなことを考えているうちに、バスが右に大きくカーブを切り体がビヨーンとするを感じがした。まるで飛行機が離陸するときようなカンジを横からカンジるようだ。ハンドルの切り方が荒いのだ。後ろに客を乗せていることなど頭の中にないかのように、カーブのたびにハンドルをギュインギュインに回転させている。車に弱い人なら絶対に酔ってしまうであろうこの運転、終点の永宗島船着場まで続いた。
※仁川空港から永宗島船着場行きかた
・仁川空港に着いたら、そこは1階の到着階なので、3階に上がる。
・5番乗り場から毎時55分に出ている222番バスを待つ。GOGOGO!!ニーニーニー!!なんのこっちゃ。
・バスが来たら1,000ウォンを運転席横の料金箱に放り込み、あとはひたすら荒い運転を楽しむ。
・約30分で到着。永宗島船着場は終点である。
上がそのバス。船着場到着後、扉をバタムッ!!と閉じてそっけなく去ってしまった。後姿もまたそっけない。ハンドルをギュインギュインにして車庫へ帰るのだろう。右が船着場。「永宗島⇔仁川(月尾島)」と書かれている。バス停の目の前だ。
上は船着場前のナゾの屋台。「月打令」のポンチャクアレンジなんかをラジカセで流しながら、ハサミをカチャカチャ鳴らしてリズムをとりながら売り子が踊っている。画像ではわかりにくいが明らかに踊っているのだ。なんとこれはアメ売り。「ゴマアメ」とか「カボチャアメ」とか書かれている。仁川の船着場だから海産物だろうという思い込みは見事に砕かれてしまった。ファンキーなノリのデンスがなかなかヨい。
右は車がフェリーに飲み込まれていく様子。人間さまは切符売り場で片道2,500ウォンの切符を買い、そのまま改札の軍人みたいなカッコをした係員に切符を渡すと無愛想に「進め」と手で合図され、車に注意しながら通路の右端を歩いて船に乗らせていただけるのだ。
2.世界で一番マヌケなマネキン
やがて船は16時55分に出港。ただちに船の中を観察することにした。目的地の月尾島まで15分もあれば着いてしまうというこの船、船内観察も時間との勝負である。そうしているうちにこんなものが・・・
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う〜ん・・・これは消火栓なんですが、「水龍帯箱」という浮き彫りが見えますね。船の名前は「西海9号」なんですが、以前は中国で使われていたのかなあ。
洗面所の陶器には「唐山」の文字が見えたし消火器には「上海」の文字が見えました。品質のよい日本製の船が海外でセカンドライフを送っていることはよくありますが、中国→韓国ってのはちょっと驚きました。中国のどこを走っていたのかなあ・・・・・。 |
ってなことを深く考える時間などにゃいっ!!到着まであと8分!!もう半分過ぎちゃった。客室に戻って観察を再開したところ・・・
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ぶわははははっ!!なんじゃこりゃーっ!!いや、わかるんですよ。救命胴衣はこうやって着るべし!!といういわばモデル着用例を、お客様の安全のために示しているんだってことは。で、でもこのマヌケなピンクの帽子。これは客が勝手に被せたのがそのままになっているんでしょうなあ。で、船会社も“ま、いっか”くらいにテキトーにそのままにしているってことだと思いますよ多分。
いや〜ケンチャナヨな光景だなあ。ええモン見せていただきました。これだけでも仁川に来たかいがあったってもんだ。ぷぷぷぷっ。それにしてもこのマヌケな光景!! |
この船を運航しているのは「ポソンフェリー」だが、この会社は船を4隻所有している。ここで見られるが、他の船にも同じようなマネキンが存在するはずで、同じようなマヌケなコスチュームを強制されていれば面白い。いわば船内強制露出制服放置プレイである。なんだか妙なDVDのタイトルみたいである。しかし放置プレイというほどには客の注目を引いていないのもマヌケである。なんだかロキロキしてきた。私はポソンフェリー所有の他のすべての船のマネキンの調査をライフワークとし、そのうちここに発表することをお約束したい。
3.月尾島文化通りは落書き通りだった
翌朝、私は早起きして月尾島文化通りを散歩することにした。海沿いにおしゃれな遊歩道が続いていると紹介されるこの通りだったが・・・
月尾島のマスコットの“ウォルディー”とその兄弟か何か。耳の部分がカモメなんだと思う。この通り、マスコットや壁への落書きがひどい。チェヒョクとチョンヨンよ。キミ達がロブロブ(LOVE
LOVE)状態なのはよくわかった。しかしそれはウォルディーの顔に書かれることによって昇華されるべき性格のものではないだろう。悪いが君たちのロブは月尾島のカモメのようにいつかは去っていくと断言せざるを得まい。きいーっと伝えてよ〜カモメさ〜ん〜。あ、これは釜山か。 |
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