二代目は麗水万博でも偉大だった
〜麗水万博トルクメニスタン館観覧報告〜
2012年5月12日から8月12日まで開催された麗水エキスポ。ここにトルクメニスタンが出展していたことはあまり知られていない。会期も終盤の8月5日、私は麗水エキスポを訪ねることにした。
8時半の会場と共に入場したオレ。 トルクメニスタン館は国際館Bの3階にあるはず・・・おおっ!!早速発見!! 向かって左の画像では「B」を挟んで右側の下から2番目に見える(ハングル)。右の画像では日本語表記もあるじゃありませんか。トルクメニスタンは連合館じゃなく単独で出てるもんなあ。エラいぞ!!
実は麗水エキスポに行くのは初めてではない。その数週間前にある会議のゲストとして優先的に入れてもらったのだ。しかし日本館、韓国館、中国館、テーマ館といったところに団体行動で案内されたので、トルクメニスタンの展示は全く見ることができず、その瞬間にソッコーで再訪を決めていたのだ。
見上げてみるとおおおっ!!あれだっ!!
ソッコーで駆け上がるオレ。
近づいてみると、これはカスピ海に面したリゾート地、「Awaza」のようだな。高まる期待。
この時8時40分。ゆうべは麗水近くの街のサウナに前泊するという気合の入れようだったオレ。でも明け方からロンドンオリンピックの韓国対英国が始まってまわりのみんなが起き出し、寝られたもんじゃなかったが、それは置いとく。
正面は首都アシュガバットの様子。・・・ハレ!?開いてない。
しばらく待つと扉は開いたものの・・・掃除中。ガクッ。
この時9時。8時半に開門したのにいまだお掃除中というダラダラぶり。オバさんに「何時に入れますか?」と聞いたら「うーん。まだだねえ。」だと。しょうがないので周囲を一周することにした。ダラダラしているのはトルクメニスタンだけかと思ったら、開館は10時なんて言っている国の方が多いことに気づいた。万博も終盤も迎え、駆け込み需要が多いと予想されるこの時期、このケンチャナヨぶり。ちょっとアレだなあ。でもまあ朝の時間帯は混んでなかったし、ま、いっか。
結局入館できたのは10時少し前。いきなり等身大の二代目ベルディムハメドフ大統領がお出迎え。またお目にかかりましたね。手まで振っていただき恐縮です。
館内にも予想どおりに肖像画。偉大なる二代目指導者は韓国に来ても偉大・・・てゆっかどこにでも出てくるワケやねえ・・・・。
トルクメニスタンに溢れる二代目ベルディムハメドフ大統領の肖像画。麗水万博でも出てくるだろうとは思っていた。館内に肖像画があるであろうとも予想していた。しかし入館していきなり大統領直々にお迎えがあるとは・・・・。
館内はこんなカンジ。金色の馬はトルクメニスタンを代表する名馬、アハルテケ(汗血馬)だろう。
こういうのでトルクメニスタンを宣伝していた。いかに豊かで人民が幸福かって内容。
ディスプレイ上にはためく国旗。
八角形の国章。トルクメニスタンではやたら目にする。
伝説の詩人とアハルテケ。
おおっ!!これは上海万博トルクメニスタン館。
上海万博トルクメニスタン館の画像の中央には大統領が写っており(ゴメン小さくて見にくいが本当に写っている)、会期中に上海に来ていたんだろうが、トルクメニスタンに行けばやたら合成っぽい大統領の画像を目にするので、ついつい疑ってしまう。この画像、前面にトルクメニスタン産と思われる絨毯が敷いてあるのもなんだかウソください(実際の上海万博の会場にはなかった)。
今回の展示のメインは「Awaza」である。国際リゾート地を目指し絶賛開発中。
このような立体模型を配置していた。韓国人スタッフがAwazaについて説明してくれる。
これはなんだろう。ヘンな形だがリゾート施設だろうか?
これはホテルだろう。なんとなく高級そう。
この「Awaza」、私は1年ほど前(2011年9月)に訪れたことがある。首都アシュガバットから飛行機で西に1時間弱。トルクメンバシ空港から車でさらに1時間弱のところにある、カスピ海に面したリゾート地である。地元の人から聞いた話ではドバイを目標にしているそうで、その意気込みはこの展示からもなんとなく伝わってきた。ただ実際にはまだ開発途上で、私が泊まったホテルはさほど高級でもなく、ヘンな形のリゾート施設もまだない。
この立体模型について韓国人スタッフが説明してくれたが、「私、ここで泳いだことがあるよ。」と彼女に言うと、目を丸くしておろろいていた。前年(2011年9月)、Awazaに面したカスピ海で泳いだことがあるのだ。ちなみに大阪市地下鉄千日前線に「阿波座」という駅があるが、こことは関係ないようである(当たり前だって)。
本は展示するだけで売っていなかった。初代ニヤゾフ大統領が書いた国民必読の魂の書
「ルーフナーマ」
は上海万博に続きここでも無視されていた。
この絨毯は展示するつもりだったたのかそれとも売るつもりだったのか?会場の片隅に邪魔そうに置かれていた。
トルクメニスタン館の展示は、いかに豊かな国であるかを示しながら、国際リゾート候補地、「Awaza」を国際舞台にデビューさせるのが目的であるように感じた。しかし、トルクメニスタンの最大の魅力は、街に溢れるヘンな・・・・じゃなかった独創的な形の建物である。Awazaもせっかく立体模型を展示するのなら、建物のデザインは思いっきり奇抜にすべきではなかったか?
・・・と思いながら帰途につこうとしたその時、おおおおおっ!!これはっ!?
このヘンな・・・じゃなかった独特の形をした建物は、国立結婚式場である。この一ヶ月前(2012年7月)にトルクメニスタンを訪ねた際、ここを訪問し、飛び入りで結婚式に参加までさせていただいたことがある。「ヘンな形の建物」としか認識していなかった私にとって、思いがけないうれしい経験であった。
この独創的な建物は首都アシュガバットの小高い丘の上にある。彼らの大好きな八角形が建物にふんだんに使われているのがわかるだろう。巨大な銀色の球は、トルクメニスタン地図が書かれており、地球儀ではなくいわばトルクメニスタン儀(略してトル球儀)である。
どうしてこんなに素晴らしすぎるものを、順路の一番最後に持ってくるのか。最初に出迎えてくれるのがベルディムハメドフ大統領であるのはありがたいが、客にインパクトを与えるためにはこのような独創的な建物でガツンとパツイチかますべきではないのか?それがトルクメニスタンの持ち味だと思うけどなあ。
最後に館内で売っていたおみやげ。韓トル友好バッジとでも名付けるべきか。でもヘンだ。この向きが正しいとすれば、トルクメニスタンの旗がヘンだ。赤い縦線部分と三日月部分が左右逆になっている。逆さまにすれば太極旗がヘンだ。どっちみちヘンだ。
(2012年8月5日訪問)
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