これって日本式北レス!? “戦うハッスル北レス”北京東海園

 私が初めて入った北レスといえば1992年、北京「平壌冷麺」であった。そして2004年8月、北京の北レスは9軒を数え、中国全土では40軒を越える勢いである。

 これだけ増えると北レスごとの特徴ってゆっか他店との差別化を図ろうって動きも出てきて当然であるなフツー。しかし北朝鮮では資本主義的な競争はないってことになっておる。でも、中国は事実上資本主義の国だし、祖国とは状況が違うわな。

 ってことはマルチ北レスエリア(注:一つの都市に複数の北レスが存在するという意味の、私がたった今思いつきで作った言葉)については資本主義的な競争が起きても不思議ではない。てゆっかもう競争は始まっている。ただし長春は高級店としての仁風閣と庶民的な妙香山って棲み分けができているけどな。

 ってなことをウダウダ考えていたところ、「北朝鮮っぽいの好き北京特派員」からショーゲキの情報がもたらされた。「日本式焼肉」を売り物にした「北韓食堂」の出現である。「北韓」ってのは本来韓国人が北朝鮮を呼ぶときの言い方で北朝鮮側は用いないものなのだが、でもまあそう書いてるもんな(下記チラシ最上部「東海園」の右のハングル)。

 たしかに日本の高級焼肉店を彷彿とさせる雰囲気ではある。食卓の真ん中にあるのも無煙ロースターっぽいし。小皿が3枚見えるが、向かって左はホルモンみたいですね。真ん中はなんだろう。イカにも見える。右端はカルビですかね。

 で、注目すべきは「6月1日OPEN」のすぐ下に「他の北朝鮮食堂とは差別化された独特のメニューがお目見えしました。」と書かれていることである。つまりここで東海園は戦う姿勢を天下に明らかにしている。ハッスル北レスと言ってもいいであろう。

 で、肝心の“独特のメニュー”とは何かってのは書かれていないのだが、チラシの中の以下の一文にヒントがある。「北朝鮮料理師の一品料理(日式料理は、日本料理専門家から直接指導を受けた)」・・・「日本料理専門家」って誰だ?「金正日の料理人」じゃないだろうな(笑)。東海園は日本料理を前面に押し出したユニークな北レスである。実は9月早々に北京に行く予定があるのだがちょっと時間はなさそうだな。

 北京の北レスは市内東北部に集中しているが、このハッスル北レスも同様。「実華飯店(ホテルだろう)」の1階。空港に向かう道路の近くにある。

                情報提供:北朝鮮っぽいの好き北京特派員同志 2004.8.23記

TOPへ        北レスTOPへ